カテゴリー別アーカイブ: 歴史

造られた正倉院宝物-奈良女子大学所蔵正倉院模造宝物の世界-

 平成24年度夏の特別企画展「造られた正倉院宝物-奈良女子大学所蔵正倉院模造宝物の世界-」(共催 北日本新聞社)が、7月25日(水)からはじまりました。

IMGP8438

image

大正末から昭和初期にかけて正倉院宝物の修理と模造製作にたずさわった工芸家吉田包春(よしだ・ほうしゅん)の作品を中心に、正倉院関連の品々を45点展示しています。

籠箱(こばこ)

ふたには紗(うすぎぬ)が張られています。

いったい何を入れていたのでしょう?

正倉院宝物の当初あった姿を推定して造る復元模造の作品を展示しています。

 

IMGP8474

金銀彩絵平卓(きんぎんさいえのひらじょく)

背の低いテーブルのようなものです。

樹木の生えた山に、たくさんの鳥たちがとんでいます。IMGP8481

密陀絵盆(みつだえのぼん)の山水絵図をもとに描いた屏風です。外枠には天平古材が用いられています。

IMGP8499忍冬唐草鳳凰文小唐櫃
(にんどうからくさほうおうもんのこからびつ)

海老錠もついています。

上の面では鳳凰がとびまわっています。

 

IMGP8494東大寺山堺四至図の模写本
(とうだいじさんかいしいしず)

高さ3mほど。でかいです。

関主任研究員の説明を聞く案内担当職員。
お客様をお迎えするために、猛勉強中です。
「案内は私たちにお任せ下さい!」

IMGP8506

正倉院古裂絵巻(しょうそういんこぎれえまき)

正倉院に伝えられる端布などの文様を色あざやかに写しています。長いので全部お見せできないのが残念。

 

 

IMGP8512

桑木阮咸捍撥図
(くわのきのげんかんかんばちのず)

正倉院には阮咸(げんかん)という楽器があります。「竹林の七賢」の1人で、琵琶が得意だった阮咸の名前がついた楽器です。その弦を撥でたたく部分に張られた皮に描かれた絵を復元模写した図です。今回のちらしにも用いました。

隠士が3人で、碁を囲んでいます。投壺(とうこ) や如意(にょい)といった調度も描かれています。

聖武天皇、光明皇后が手に取り、身のまわりに置いていた品々。家持たち天平びとがあこがれた世界につながる名品をお楽しみ下さい。

 

 

奈良女子大学所蔵の正倉院模造宝物22点と、当館蔵の正倉院宝物複製23点を公開しています。

暑い夏、歴史館は冷房も入っているので、涼みに来て下さい。(回廊とか、あまり冷えていないところもありますが・・・。)

こちらを見てから、秋の奈良で開催される正倉院展にいらっしゃるとより楽しめると思います。

会期は8月27日(月)まで。

7月28日(土)には、1時30分から記念講演会があります。
「正倉院模造宝物と吉田包春」
松尾良樹氏(奈良女子大学古代学学術研究センター特任教授)
奈良漆器の工芸作家吉田包春の正倉院模造宝物の製作についてお話いただきます。

記念講演会は7月26日現在、お席にまだ余裕がありますので、ぜひご来聴下さい。予約もできます。(電話:高岡市万葉歴史館0766-44-5511)

また今回、北日本新聞社との共催により会期中の毎週水曜日に、北日本新聞朝刊に坂本館長が寄稿した展示品紹介の記事が掲載されます。そちらもお見逃しなく。


回廊展示「おやこでたのしむ古事記物語」

今年は古事記ができて1300年。現在歴史館では、古事記の中で語られるたくさんのとてもおもしろいお話をのせた絵本を展示しています。天の岩戸やいなばのしろうさぎといった神々のお話から、ヤマトタケルや神武天皇の活躍が、こどもにもわかりやすい文章と味わいのあるタッチで描かれた絵本の数々を紹介しています。壁面のパネルでは、鈴木三重吉の『古事記物語』から、印象的な場面をいくつかピックアップしました。こどもさんにも、古代の世界に興味を持ってもらえるような展示にしていますので、この機会にぜひ古事記の世界に足を踏み入れてみて下さい。

20120528-163723.jpg

20120528-163931.jpg


古事記学会大会臨地研修(2011.06.20)

 古事記学会大会3日目、臨地研修のバスツアーを行いました。
千里浜の大伴家持歌碑

千里浜の大伴家持歌碑。

 当日の千里浜は、快晴で、大伴家持の歌のごとく朝凪して静かで美しい海辺でした。写真を取り忘れたのが悔やまれます。 

羽咋の唐戸山相撲場

羽咋の唐戸山相撲場。ここの土が古墳に盛られたそうな。

羽咋高校の折口信夫の校歌歌碑

羽咋高校の折口信夫の校歌歌碑。直筆を刻んである。

吉崎次場遺跡

吉崎次場遺跡。竪穴住居の中は思いのほか涼しい。

気多大社の「入らずの森」入り口

気多大社の「入らずの森」入り口。中には天皇も入ったことがないそうだ。

折口博士父子の墓

折口博士父子の墓。岡野弘彦先生の歌碑もあります。

昼食。羽咋の郷土料理です

昼食。羽咋の郷土料理。

JR七尾線金丸駅の北西300mほどに鎮座する鎌宮諏訪神社

JR七尾線金丸駅の北西300mほどに鎮座する鎌宮諏訪神社

鎌打ち神事が行われるタブノキ

鎌打ち神事が行われるタブノキ。鴻巣盛広『北陸万葉集古蹟研究』の口絵にでてきます。

崇神天皇の皇子である大入杵命(おおいりきねのみこと)の墓・親王塚古墳

崇神天皇の皇子である大入杵命(おおいりきねのみこと)の墓・親王塚古墳

石川県鹿島郡中能登町(旧鹿西町)の雨の宮古墳群

中能登町(旧鹿西町)の雨の宮古墳群。墳頂で飲んだ高岡の水はおいしかった。

院内勅使塚古墳の前で記念撮影

院内勅使塚古墳の前で記念撮影

といった感じで、下記のように、関主任研究員の名ガイドで、10年かけて練り上げた古事記学会らしいマニアックな行程でした。

 高岡駅南口
  東木津遺跡  
  荊波神社   
  高岡IC
  柳田布尾山古墳
  家持の駒繋ぎ桜   
  伝小窪廃寺跡 
  小久米神社  
  古墳公園   
  志乎神社   
 なぎさドライブウェイ
 千里浜大伴家持歌碑 
 唐戸山相撲場    
  羽咋神社      
 羽咋高校     
 吉崎次場遺跡    
 気多大社      
 折口博士父子の墓  
    昼食   
  羽咋駅前 
 親王塚  
 雨の宮能登王墓の館   
 院内勅使塚古墳     
 歴史館         
 高岡駅南口       


皇甫東朝(こうほとうちょう)と越中

 先日、奈良市の西大寺旧境内で、唐から渡来した皇甫東朝の名前を記した墨書土器が見つかったニュースが流れました。

 この皇甫東朝なる人物、『続日本紀』によれば、宝亀元年(770)12月に越中介(えっちゅうのすけ)として、今の富山県に赴任しているのです。越中介は、今でいうところの富山県副知事のような職。前任の越中介は国見安曇で、大伴家持が越中国守をしていた頃(746?751)から、20年ほど後のお話です。

 ちなみに、皇甫東朝の上司である越中国守は、敏達天皇の後裔の甘南備伊香(かんなびのいかご、伊香王)という人物でした(宝亀3年〈772〉からは石川真守)。伊香は、天平宝字2年(758)2月に中臣清麻呂の家で行われた宴で、大伴家持と同席しており、その時の歌が万葉集にも残っています。

   はしきよし 今日の主人(あろじ)は 磯松の 常にいまさね 今も見るごと

                               (巻二十・4498・大伴家持)

   梅の花 咲き散る春の 長き日を 見れども飽かぬ 磯にもあるかも

                                   (4502・甘南備伊香)

 大伴家持が因幡国に左遷される数ヶ月前の出来事です。

 

奈良新聞

http://www.nara-np.co.jp/20100409102203.html


古代史ドラマスペシャル「大仏開眼」

 NHKで古代史ドラマスペシャル「大仏開眼」が、今週末4月3日(土)と10日(土)に放映されます。

 これまでNHKでは「聖徳太子」「大化改新」と、万葉の時代にあたる古代史のドラマを放映してきました。その第三弾にあたる「大仏開眼」は、とうとう大伴家持の生きた時代がとりあげられることになります。

 きらびやかな天平文化がどのような映像となるか。下記のホームページによれば、中山麻聖さん扮する大伴家持も登場するとのこと。家持が越中国守の時に、高岡の伏木で詠まれた、「出金詔書を賀く歌」(奈良の大仏を鍍金するための金が産出されたことを喜ぶ詔を祝う歌)がどうとりあげられるか、とても楽しみですね。

  NHK古代史ドラマスペシャル「大仏開眼」ホームページ

  http://www.nhk.or.jp/osaka/daibutsukaigen/index.html