夏季高岡万葉セミナー「万葉集と環日本海1」


8月20・21日(土・日)の2日間にわたって、2011夏季高岡万葉セミナー「万葉集と環日本海1」を開催しました。

夏季セミナー1

 今年のテーマは「万葉集と環日本海」。万葉の時代、日本海は大陸への表玄関でした。日本海に面した富山県ならではのテーマです。第一線で活躍中の5人の研究者に、日本海をめぐる万葉集やその時代に関するご講演いただきました。

藤本幸夫氏

第1日目第1講は、藤本幸夫氏(麗澤大学大学院教授・富山大学名誉教授)による「古代日本語と朝鮮語」。日本語と朝鮮語の類似性から、近年発見の返り点による訓読、角筆オコト点による訓読などを通じて、古代日本語表記法との違いについてのお話でした。

辰巳正明氏

第2講は、辰巳正明氏(國學院大學教授)の「環日本海交流と古代漢詩の出発」。古代の環日本海の交流がもたらした漢詩文化-懐風藻の漢詩の出発を話されました。

藤田富士夫氏

第2日目の第3講は、「日本海文化の中の古代越中」と題して、藤田 富士夫氏(敬和学園大学非常勤講師)の講義。「古代越中」の領域と、環日本海交流の一断面として『古事記』八千矛神の沼河比売求婚などを紹介。考古地誌学的視点もふまえて古代越中の基層文化の特徴を話されました。

梶川信行氏

第4講は、梶川信行氏(日本大学教授)の「万葉集と朝鮮半島」。朝鮮半島から渡来した人たちの子孫の活躍を見据えることで、東アジアの中の文学としての『万葉集』という一面を明らかにされました。

平舘英子氏

第6講は。「遣新羅使人たちの航路の歌」と題する平舘英子氏(日本女子大学教授)の講義。天平8年夏6月、新羅に向けて難波を出航した使人たち一行の歌群が、瀬戸内海の景をどのように表現しているのかということについて考察されました。

夏季セミナーは、盛会でした。ありがとうございました。秋季セミナーは「万葉集と環日本海2」として、上野誠氏(奈良大学教授)と川崎晃氏(慶應義塾大学非常勤講師・元高岡市万葉歴史館学芸課長)のお二人にお越しいただきます。夏季セミナー不参加の方でも、秋季セミナーだけの受講が可能です。ぜひお申し込み下さい。

●秋季高岡万葉セミナー「万葉集と環日本海2」
●期日  平成23年10月30日(日) 13時~16時30分
●会場  高岡市万葉歴史館/講義室
●受講料 1200円
●定員  先着120名 
第1講「天平五年遣唐使・平群広成の旅」 講師…上野誠(奈良大学教授)
第2講「古代日本と蝦夷・渤海」 講師…川崎晃(慶應義塾大学非常勤講師・元高岡市万葉歴史館学芸課長)

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