高岡市万葉歴史館
高岡万葉セミナーの講演録
2004秋季高岡万葉セミナー
悲劇の皇子・皇女U
熾烈な政争から生まれた悲劇
激しい恋から生まれた悲劇
波乱の人生に生きた皇子・皇女の人間像と歌を探る

平成16年10月31日(日)

会場:高岡市万葉歴史館/講義室

受講料:1,000円
定員:先着120名
申し込みは電話・FAXなどで万葉歴史館まで
周辺に食堂はありませんので、昼食を済ませておいでください。



開講式(13:00〜13:10)

第1講(13:10〜14:40)

「倭建命物語の成立時期は、」 

講師:金井清一(京都産業大学名誉教授)

 万葉集の巻二「 古事記中巻の倭建命の物語は、父の景行天皇に疎外され、西へ東へ追い遣られるようにして征戦に明け暮れ、果ては異郷の地で命を落とした若い英雄の姿を描いている。緊迫した絵のような情景と、惻々と胸を打つ悲歌を織り成すこの物語は、いつ、どのようにして出来上がったのだろうか。その手がかりを探して、この物語の高い文学性のよってきたる所以を明らかにしたい。

第2講(14:50〜16:20)

「聖徳太子の誕生」

講師:大山誠一(中部大学教授)

  聖徳太子はあまりにも見事な古代の政治・文化上の聖人である。推古天皇の皇太子・摂政として、憲法十七条を制定し、三経義疏を著し、さらには遣隋使も派遣して中国との国交も開いたという。しかし、太子の時代には皇太子も摂政もあり得ず、憲法十七条は百年後の日本書紀編纂当時の文章であり、三経義疏は中国製と確認されている。結局、聖徳太子の実在性を示す史料は存在しない。つまり、太子は架空の人物だったのである…。




高岡市万葉歴史館 〒933−0116 富山県高岡市伏木一宮1−11−11
TEL:0766−44−5511 FAX:0766−44−7335
E-Mail manreki@office.city.takaoka.toyama.jp
高岡市万葉歴史館
高岡万葉セミナーの講演録