「万葉仮名」は、漢字だけを使って、当時の日本語を記したものです。
わたしたちは、現在「漢字・ひらがな・カタカナ・ローマ字」などを使って日本語を書きあらわしています。
「漢字」は、昔の中国の文字が日本にやって来たもの。
「ローマ字」は西洋の国から日本にやって来たものです。
「ひらがな・カタカナ」は日本で独自に作った文字ですが、その元となったものは「万葉仮名」です。
たとえば、万葉集で有名な志貴皇子の、
いわばしる 垂水の上の さわらびの 萌えいずる春に なりにけるかも (巻8−1418)
は、 石激 垂水之上乃 左和良妣乃 毛要出春尓 成来鴨
と書かれているのです。