富山県富山市東石瀬
富山県内でもっとも古い万葉歌碑は,富山市東岩瀬の諏訪神社前に立っています.
何の案内もなくそこに立つ歌碑は,これだと教えてもらわなければ,通り過ぎてしまいます.
この歌碑は,嘉永6年(1853)岩瀬の肝煎で俳人でもあった若林喜平次の尽力によって建てられました.

家持の,

 岩瀬野に秋萩しのぎ馬なめて初鷹狩りだにせずや別れむ

を右に彫り,左には,左近衛権中将正三位の肩書きを持つ当時の歌人千種有功の,

 雅たる昔の跡と岩瀬野に変はらで匂ほへ秋萩の花

が彫られています.