カテゴリー別アーカイブ: 歳時記

むらさき開花

むらさき

庭園のむらさきが小さな花を一輪つけました。明日の館長講座「『日めくり万葉集』を読む」ではちょうど額田王の「あかねさす 紫野行き 標野行き 野守は見ずや 君が袖振る」を取り上げます。講座の休憩時間にはぜひ夏の庭に見に行ってみて下さい。

なでしこ

いま夏の庭では、なでしこも満開です。


むらさき移植

副館長と管理の奥村さんが、夏の庭と秋の間に、むらさきを植えました。横浜でむらさきを栽培している方が持ってきて下さった苗です。むらさき苗

むらさき

雑草に負けてしまうこともあるそうですが、うまくいけば7月には白い花が見られるそうです。

副館長

めざせ、あかねさす紫野。続報に乞うご期待。

うのはな

かたわらには、うの花が美しく咲いている旧暦の5月7日です。

うのはな

つなし捕る氷見の江過ぎて

このしろ
今日は休館日。伏木矢田から小矢部川を渡ったところにあるスーパー、バロー高岡万葉店に行ったら、氷見港産のこのしろが売っていました。大伴家持が逃げた鷹を惜しんで作った歌に「つなし捕る氷見の江過ぎて」と歌われる「つなし」が「このしろ」とされます。汽水域に生息するそうなので、布勢の水海があったころには今以上にたくさん捕れたのでしょう。酢漬けにして食べるのがおいしいらしいです。とても安いからでしょうか、寒ブリとちがってまったく目立ちませんが、今に残る数少ない「万葉の味覚」です。氷見で食べさせてくれるお寿司屋さんがあるといいのですが…。氷見の道の駅海鮮館の海側に、大きな歌碑も建っています。

つなし(都奈之・つなし)
 コノシロとされる。コノシロは体調二〇~三〇ぐらいになる魚。成長するに従い名前もかわり、幼魚をつなし、小型魚をこはだ、大型魚をこのしろと呼ぶ。近海魚で瀬は黒く、肩部に斑点があり、腹は白い。食用。越中万葉歌に見えるのが万葉集の唯一例。逃げた鷹の歌に氷見の江で捕る魚として詠まれる。

http://katakago.info/html/modules/animals/index.php/photo/25/

放逸せし鷹を思ひ、夢に見て感悦して作る歌
(逃げ去った鷹を思い、夢に見て感激して作った歌)

…娘子らが 夢に告ぐらく 汝が恋ふる その秀つ鷹は 麻都太要の 浜行き暮らし つなし捕る 氷見の江過ぎて 多胡の島 飛びたもとほり 葦鴨の 集く古江に…
(…少女が夢にあらわれて、こう告げてくれた。「あなたが待ちこがれるそのすぐれた鷹は、麻都太要の浜を一日中飛びつづけ、つなし漁をする氷見の江を通り過ぎて、多胡の島あたりをぐるぐる回り、葦鴨の群れている旧江に、…)(巻十七・4011)

つなし捕る歌碑


布勢の水海?

万葉歴史館の周辺は藤の花が満開です。天気も良いので、藤の花を撮影してきました。

伏木高校西側ため池

伏木高校西南のため池の藤です。横につがいの鴨がのんびりしていました。

伏木高校西南のため池

伏木高校の横には二つのため池があります。その山側にたくさんの藤が咲きほこっていました。

藤と亀。撮影したときには気がつきませんでしたが、右側にかめが甲羅干しをしています。

ほほがしわと藤

二上山にはほほがしわもたくさん咲いています。池の上のほうにも藤と咲き競っていました。

水面に映る藤

高岡市太田から氷見市に入ったところにある大堤池に行ってみました。江戸時代、寛政10年に堤を築いたため池で、水面が平地の田んぼよりずいぶん高いところにあります。昭和9年の鴻巣盛広説や昭和45年の橋本芳雄説の布勢の水海ならぎりぎり湖岸の推定範囲にかかっているあたりです。最新の平成16年の大野究説の推定範囲からは外れていますが、奈良時代の布勢の水海の雰囲気を感じることのできる隠れスポットです。りっぱな藤が水面に花の影を写していました。

大堤池

こちらも気がつきませんでしたが、飛んでいるさぎを撮ってみると、かわせみらしきものも写っていました。

二上山と大堤池

池の上の方に見えるのが二上山です。まさにこんな雰囲気のところを、大伴家持や久米広縄は田辺福麻呂を案内して船遊びを楽しんだのではないかと思います。船梶もがも。


春の庭図解

4月16日の春の庭です。かたかごはもう見頃を過ぎましたが、屋上庭園のものならまだ大丈夫です。

ここ数日の暖かさで、桃と梨が急に花開きました。梅桃桜の三つ巴が楽しめますし、つばきとあしびも負けていません。もう少しで山吹も追っつけ咲きそうです。北陸の春はすてきです。

春の庭春の庭図解

今なら家持の巻19・4139歌を体験できます。

天平勝宝二年三月一日の暮に、春苑の桃李の花を眺矚して作る
天平勝宝二年三月一日の夕方に、春の庭園の桃とすももの花を見渡して作った歌

春の苑 紅にほふ 桃の花 下照る道に 出で立つ娘子
春の庭園は一面に赤く照り映えている。紅色に咲く桃の花、その樹の下まで赤く照り輝く道に、ふと立ちあらわれる少女の姿。