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開館15周年 秋の特別企画展
大角勲 金属でかたどる万葉の世界展
磨きあげられた金属は、国つ神への讃歌に似ている。

平成17年10月19日(水)〜11月7日(月)

大角勲「天地守道(気)2004」 
天地守道(気)2004
 植物・空気・光といった自然界の事象を捉えて金属でかたどる大角勲氏は、金属はみがきこむことによって温かさや柔らかさ、軽やかさまでも表現することができると言う。
 大角氏の作品には、「天地共生(てんちきょうせい)」「天地守道(てんちしゅどう)」「天地方圓(てんちほうえん)」などの名前を見ることができるが、これは、自然が本来持っている目には見えない、内なる「気(き)」を表現しようとしていることによる。
 氏が、現在アトリエを構える高岡市守護町は、二上山の裾野、小矢部川(おやべがわ)の大蛇行が最後に大きく曲がる場所に位置する。愛犬と散歩することの多い大角氏は、自宅裏の小矢部川の土手から眺める二上山がもっとも好きだと言う。それは、山と川が調和し、四季それぞれの景観が美しく、時には背景に立山連峰を眺めることができるからとのこと。
 今から1250年前にも、この風景を愛した人物がいた。越中国守(えっちゅうこくしゅ)大伴家持(おおとものやかもち)である。家持もまた、二上山と小矢部川(射水河・いみずがわ)と立山を愛し、多くの歌に詠んでいる。
 今回の企画展は、奈良時代の『万葉集』に残された大伴家持らの歌に表現された越中の雄大な自然と、その自然を捉えて金属でかたどった大角勲氏の作品を対峙させてみようというものである。
大角勲 展示風景1 展示作品

天地方圓2004
天地守道(気)
天地共生
天地守道(気)2004
天地守道2004
天地共生1/8
宙を切る(真空)
大角勲 展示風景2 二上霊峰(水墨画)
二上頌声(水墨画)
家持の歌の色紙3点(書)
大角勲(おおかど・いさお) 略歴

 1940年(昭和15)富山県高岡市に生まれる。高岡市立二上小学校(現万葉小学校)・高岡北部中学校(現志貴野中学校)・富山県立高岡工芸高等学校を卒業後、高岡市金属指導所勤務を経て、1970年(昭和45)に大角造形研究所を開く。現在、日展理事。現代工芸美術家協会常務理事、同富山会会長。日本金属造形振興会評議員。富山県芸術文化協会参議などを務める。

主な受賞

1964年 日展初入選。
1974年 日展特選。
1983年 日展特選。北日本新聞文化奨励賞。
1991年 富山新聞文化賞。
1995年 日本現代工芸美術展内閣総理大臣賞。
      富山県文化功労者表彰。
1996年 高岡市民文化賞。富山県展会員大賞。
2000年 北日本美術大賞。
2001年 日本現代工芸美術展文部科学大臣賞。
      富山県芸術文化協会30周年記念功労賞。
2003年 日本芸術院賞。北日本新聞文化賞。
      高岡市市民功労者表彰。


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期間中の休館日 11月1日(火)・8日(火)
開館時間 10月…午前9時〜午後6時 11月…午前9時〜午後5時
※入館は閉館の45分前まで

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