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春の特別企画展
家持の二上山

平成16年4月21日(水)〜5月10日(月)


 万葉集には、二つの「二上山(ふたがみやま)」が歌に詠まれている。一つは、奈良と大阪の境にある二上山(にじょうざん)。そしてもう一つは、富山県高岡市と氷見市の境界に位置する二上山(ふたがみさん)である。
 今回の企画展では、万葉歌人大伴家持(おおとものやかもち)が作中人物として登場する、国文学者で歌人としても知られる折口信夫(おりくちしのぶ)の「死者の書」や、越中(えっちゅう)の二上山が描かれた近世の絵図、地元高岡市伏木(ふしき)在住の写真家久保田大三郎氏の二上山の写真を展示。万葉びとの二上山に対する思いと、後の世の人の憧憬を探っていきたい。

 折口自身装丁した「死者の書」(國學院大學折口博士記念古代研究所蔵)や、未完の続編「死者の書 続編(第一稿)」(同研究所蔵)、 加賀藩主が二上山に登山した際に、伊能忠敬とも交流があった石黒信由によって作成された「二上山ヨリ四遠山見渡之図」(金沢市立玉川図書館加越能文庫蔵)などを展示。

チラシ(地図付・1.8M)
展示の詳細(3.6M)
記念講演会
「天二上
(あめのふたかみ)と空の渚

前登志夫 氏 (歌人)


4月25日(日)1時30〜3時


〜講演内容〜

万葉びとが、大和の二上山という空の形象に出会ったのは、
この世のむこうにある他界を観想した始まりであった。
雄岳と雌岳の間の鞍部に没る夕日の象徴する美の遊行者であった歌人大伴家持が、
越中守として赴任しこの地の二上山に出会い、
郷愁と共に死と再生の歓びを体験したことなど。

受講料…無料(要入館料) ※申込みは当館まで

チラシ(0.5M)
折口信夫自装本「死者の書」(國學院大學折口博士記念古代研究所蔵)
折口信夫自装本「死者の書」
(國學院大學折口博士記念古代研究所蔵)

折口信夫「死者の書 続編(第一稿)」(國學院大學折口博士記念古代研究所蔵)
折口信夫「死者の書 続編(第一稿)」
(同研究所蔵)

「二上山ヨリ四方遠方見渡之図」(金沢市立玉川図書館加越能文庫蔵)
「二上山ヨリ四方遠山見渡之図」
(金沢市立玉川図書館加越能文庫蔵)

「俳諧多磨比呂飛(はいかいたまひろひ)」の二上山(富山県立図書館蔵)

「俳諧多磨比呂飛(はいかいたまひろひ)」の二上山
(富山県立図書館蔵)


高岡市万葉歴史館

●午前9時〜午後6時
 (入館は午後5時15分まで)
●期間中の休館日 
4月27日(火)・5月6日(木)
●観覧料 一般…210円 
       中学生以下…無料
       団体(20人以上)…160円

〒933−0116
富山県高岡市伏木一宮1-11-11
電話 0766-44-5511 
FAX 0766-44-7335
E-mail manreki@office.city.takaoka.toyama.jp
http://www.manreki.com


−協力−
金沢市立玉川図書館・國學院大學折口博士記念古代研究所・當麻町・富山県立図書館・新湊市博物館・久保田大三郎

「二上山日の出」久保田大三郎 撮影
「二上山日の出」
久保田大三郎 撮影

「桜花水映」久保田大三郎 撮影
「桜花水映」
久保田大三郎 撮影

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