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射水川(いみずがわ)



朝床(あさとこ)に 聞けば遥(はる)けし 射水河(いみづかは)朝漕(あさこ)ぎしつつ 唱(うた)ふ舟人(ふなびと)
 
(巻19−4150・大伴家持)


現代語訳

朝の寝床で聞いていると、遥かに射水川を、朝早く舟を漕ぎながら、舟人がうたっているよ。




「射水河」は、現在の小矢部川(おやべがわ)です。


当時、越中国庁は射水河々口ににほどちかい高台にありました。

家持が暮らしていたと考えられている 現在の伏木測候所は、その高台の端にあり、明治時代まで真下を川が流れていました。

また、現在は別々の河口を持つ小矢部川と庄川は、大正時代まで伏木上流で合流し、大きな流れとなって ひとつの河口へ流れ出ていたのです。


かつては氾濫を繰り返す暴れ川であった名残は、二上山の城山跡に立つと 眺めることができます。

もうすぐその眺めの中に、東海北陸自動車道の高架が伸びてくることになっています。


 

大雪の伏木測候所   小矢部川河口付近
大雪の伏木測候所
2003年1月6日午前8時撮影
   小矢部川河口付近


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