葦付あしつき取ると 瀬に立たすらし (巻17−4021・大伴家持)
雄神川の川面に紅の色が映えて匂うように美しい。 娘たちが葦付を取ろうと瀬に立っているらしい。
しかし、大伴家持はこの歌で「あしつき」を「葦付 水松の類」と表記しており、 地元でも、古くは「いしつき」と呼んでいたというように、石に付着しているその植物は、本当に家持の見た物なのか、疑問視する学者もいます。
『万葉集』にただ一度登場する「葦付」とは一体、どんな植物だったのでしょうか。