高岡市万葉歴史館トップページ 高岡万葉セミナーの講演録 |
平成19年8月18日(土)〜19日(日)会場:高岡市万葉歴史館/講義室
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受講料:2日間2500円(学生は1000円) 定員先着120名 ※原則として2日間の受講に限ります。 周辺に食堂がありませんので、 19日(日)は昼食をご持参いただくか、 お申し込みください(800円)。 ※富山県民生涯学習カレッジ連携講座です。 秋季高岡万葉セミナーとあわせて受講すると10単位交付。 |
● 平成19年 8月18日(土)13時〜16時30分 ●
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第1講(13:20〜14:50)
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日本古代史を考える上で、木簡などの出土文字資料は、欠くことのできない第一次史料として、重要な位置を占めるようになってきた。ともすれば大宝律令に施行とともに完成したかのようにいわれる日本の律令国家は、新しい史料の発見によって実はこの万葉集最後の百年の間にさまざまな試行錯誤を重ねながら建設されていったことが明らかにされつつある。木簡などの新しい史料を紹介しながら、この時代の位置づけを考えてみたい。 |
第2講(15:00〜16:30)
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高橋虫麻呂を評しては、伝説歌人、旅の歌人、叙事歌人、おしゃべり、孤愁のひと、ロマンチスト、そのほか様々な言葉があります。それほどにも虫麻呂と言う歌人は、万葉歌人の中でも飛び抜けて多彩な多面体なのです。謎も多いその作品と人の魅力を、いろんな角度から眺めて見ましょう。 |
● 平成19年 8月19日(日)9時30分〜15時 ● |
第3講(9:30〜11:00)
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山上憶良は万葉の歌人たちのなかでも、生涯の動静が比較的わかる人物の一人だが、それでもなお不明なところも少なくない。ここでは左注に「山上臣の作。名を審らかにせず。或は云はく憶良大夫の男といふ。」としながら、名を記していない4056番歌をめぐって、憶良ははたして越中の地を踏んだことがあったか否か、考えるところを報告したい。 第4講(11:10〜12:40) |
第4講(11:10〜12:40)
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万葉第3期を代表する歌人である山部赤人の表現方法として、「時」と「場」を違える方法がある。その方法に即して赤人の対比的表現があるといえる。その対比表現を万葉集巻三の赤人の歌6首(357〜362)を中心に考える。 第5講(13:30〜15:00) |
第5講(13:30〜15:00)
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天平18年6月家持は越中国守に任ぜられ7月上旬頃着任した。同20年家持は出挙のため諸郡巡行をした時歌を詠んだ。この歌には地名がよみこまれ国庁からどの道順で巡行したかがわかる。出挙の表面的な意味は真面目官人家持の姿が理解できるが、巡行の諸郡をみると農業に適さない場所などもある。そこで射水郡(南太閤山古墳、石太郎古墳)や能登巡行の羽咋郡(寺家遺跡)・七尾(奥原峠遺跡)などから製鉄の遺跡が発掘されているので、巡行の真の目的は製鉄作業に奥い関わりがあり、軍事力整備のためであったことを述べたい。 |
夏季高岡万葉セミナーの申し込み方法
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日時:平成19年10月28日(日) 午後1時〜4時30分 会場:高岡市万葉歴史館/講義室 受講料:1000円 定員:先着120名 申し込み:電話・FAX・E-mailなどで当館まで 周辺に食堂がありませんので、昼食を済ませてご来館ください。 |
「大伴坂上郎女─越中への思い─」
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大伴坂上郎女(おおとものさかのうえのいらつめ)が万葉集に残した作品は84首(長歌6首・短歌77首・旋頭歌1首)あるが、大部分は天平18年以前の作であり、それらについては膨大な論考が提出されている。しかし、大伴家持が越中に赴任した天平18年後半以後の作に関しての論考は比較的に少ない。この時期の作は越中の家持とその妻である娘大嬢に贈られたものである。それらの作には、当然のことながら近親者に対する深い情愛が現れている。今回は、家持の返歌も考慮に入れながら、作品の表現に沿って、坂上郎女の越中への思いの在りかたについて述べてみたいと考えている。 |
「大伴旅人の足跡をたどる」
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歌人としての大伴旅人(おおとものたびと)を考えるならば、大宰帥(だざいのそち)としての足かけ4年間が最も重要となる。 その間の旅人に詠まれた、九州ないしは瀬戸内海沿岸、そして吉野の宮滝などの地をこれまでに繰りかえし訪ねては検証もしてきた。最初に太宰府市に3か月半滞在したのは昭和52年(1977)のことであり、旅人の足跡をたどってかれこれ30年になる。その体験を語りたい。 |
秋季高岡万葉セミナーの申し込み方法
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