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記念講演会・講演要旨
 5月3日(水)
 午後1時15分〜3時
「地霊としての三輪山」


おおもりあきひさ

 大森亮尚

(古代民俗研究所代表)



◇ 講演要旨 ◇
 天智6年(667)近江遷都の折、額田王は旧都離別の情を三輪山に託して歌った。
 ではなぜ、惜別の情を三輪山に向けねばならなかったのだろうか。
一方、「記紀」の崇神天皇の条には三輪山の神・大物主の霊気が発動して、
疫病がはやったと伝える。
三輪山とは何か、大物主とはどんな神なのか。
三輪山の古代的姿を求めて、霊魂信仰研究の立場からまず、
「もの」という地霊の存在から三輪山にアプローチしていってみたい。


大森亮尚
 1947年神戸市生まれ。上智大学大学院博士課程修了。
大学院の頃より民俗採集調査に全国を歩き回る。
専攻は民俗学をベースにした上代文学・芸能史の研究。
霊魂信仰研究や怨霊研究を通じて日本人とは何かを問い続けている。
現在、古代民俗研究所代表。
主な著書、『風呂で読む万葉恋歌』(世界思想社)、
『万葉飛鳥ルネッサンス』(監修執筆 ベネッセコーポレーション)、
『万葉風土─写真で見る万葉集─』(清原和義遺作写真集 編集 求龍堂)他。




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