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特別企画展「折口信夫の能登・越中」会期:令和7年7月16日(水)~9月15日(月・祝)
2025年07月02日展示・イベント・講座

「強く個性を出し、自分だけの窓を持つてゐて、ぢつと物を見つめてゐる。さう言ふ先人の瞳が目に見えるやうである。」
今から約一三〇〇年前に越中守として赴任した万葉歌人、大伴家持に対する折口信夫の評です。
右の評は折口信夫の学問にも当てはまります。その学問は、弟子の池田弥三郎に「もっとも深奥な学の体系は、常に秀れた個性によってのみ樹立される」と評される独創的なものでした。
「古代」を現代生活の中で実感されるべきものとして考えた折口信夫は、読書により得た知識と全国の旅を通して得た体験とを融合させ、独自の理論を次々とうち出しました。その理論に能登の旅で見た情景から得た実感が与えた影響は決して少なくありませんでした。
また折口信夫は、歌人・釈迢空として多くの短歌や小説を残しています。学問と創作とを行き来しつつ、現代生活から古代を実感しようとした折口信夫もまた「自分だけの窓」を持った人でありました。
折口信夫のまなざしに触れ、その生活や学問や創作の跡をたどりながら、越中の「古代」を探す旅に一緒に出かけましょう。
2025特別企画展「折口信夫の能登・越中」チラシ(高岡市万葉歴史館)
【関連イベント】
◆2025高岡万葉セミナー 9月6日㈯13時~16時25分
●「折口名彙から見る「万葉びと」の世界像」
多田一臣氏(東京大学名誉教授)
●「万葉集と折口信夫ー 巻十七講義録(未公開)に残された折口の見識 ー」
藤原茂樹(高岡市万葉歴史館館長)
◆担当研究員によるギャラリートーク ※申し込み不要。要観覧料。
・7月20日(日)13時~
・7月27日(日)16時10分~
・7月2日(土)16時10分~