高岡市万葉歴史館
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越中万葉歌を読む

027回「玉桙の 道の神たち 賂はせむ」

2020年11月05日

(たまほこの)

道の神さまたちよ、

お供えは十分にしましょう。

わたしが恋しく思っているこのお方を、

見守ってください。

 

 

 

 

 

 

 

玉桙(たまほこ)の 道の神たち 賂(まひ)はせむ 我(あ)が思ふ君 を なつかしみせよ

大伴池主(巻17・四〇〇九)

 

 

 仕事のため、越中国を離れる大伴家持のことを心配して、大伴池主(おおとものいけぬし)が作りました。

 池主は家持の部下にあたりますが、越中に来る十年ほど前にも同じ宴会に出席して歌を詠んでいたことが『万葉集』の記録からわかっています(巻8・一五九〇・一)。大伴一族のメンバー同士、特別に親しかったのでしょう。

 形容詞「なつかし」は、動詞「なつく」(離れがたく親しみ、まつわりつく)ということばから生じたことばです。願いを叶えてもらうためのお供えはするから、その代わりに、ずっと目を離さず守ってくれるようにと神に祈っているのです。(井ノ口史) 

 

いけぬしくん(高岡市万葉歴史館制作「越中万葉の仲間たち」より)

道祖神

 

【さらに詳しく知りたい方へ】

高岡市万葉歴史館編

『越中万葉を楽しむ 越中万葉かるた100首と遊び方』

笠間書院・2014年刊

フルカラーA5判・128頁・定価1000円

 

 

※本文の中で引用した歌の読み下し文は、高岡市万葉歴史館編『越中万葉百科』(笠間書院)によります。