まんれきブログ
日めくり万葉集ブログ-万葉からMANYOへ-
- 2024年08月30日日めくり万葉集ブログ-万葉からMANYOへ-
- 第27回 ハスとイモの葉(藤原茂樹)
蓮葉(はちすは)は かくこそあるもの 意吉麻呂(おきまろ)が 家なるものは うもの葉にあらし 巻十六3826 長意吉麻呂 (ながのおきまろ) 〔現代語訳〕 蓮の葉とは かくも立派なものであるのか はて、だとすると、意吉麻呂の家に生えている […]
- 2024年07月30日日めくり万葉集ブログ-万葉からMANYOへ-
- 第26回 百合のいろいろ(藤原茂樹)
油火(あぶらひ)の 光に見ゆる 我(わ)が縵(かづら) さ百合の花の 笑(ゑ)まはしきかも 巻十八4086 大伴家持 〔現代語訳〕 油火の 光にゆらゆら輝いて見える あなたにもらった私の花縵 さ百合の花の なんとも微笑(ほほえ)ましいことよ […]
- 2024年06月30日日めくり万葉集ブログ-万葉からMANYOへ-
- 第25回 身を削る恋(藤原茂樹)
恋にもそ 人は死にする 水無瀬川(みなせがは) 下(した)ゆ我痩(あれや)す 月に日に異(け)に 巻四・598 笠女郎(かさのいらつめ) 〔現代語訳〕 恋のために 人は死にもするようです 水無瀬川の 見えない水のように 人知れず私は 痩せ衰えてゆきます 月日を […]
- 2024年05月30日日めくり万葉集ブログ-万葉からMANYOへ-
- 第24回 梓弓爪引く夜音(藤原茂樹)
梓弓(あづさゆみ) 爪引(つまび)く夜音(よおと)の 遠音(とほおと)にも 君の御幸(みゆき)を 聞かくし良しも 巻四・531 海上女王(うなかみのおほきみ) 〔現代語訳〕 お伴の者が魔除けに梓の弓を 爪ではじく夜の音 その遠い弦 […]
- 2024年05月03日日めくり万葉集ブログ-万葉からMANYOへ-
- 第23回 草木の縵(かずら)(藤原茂樹)
はね縵(かづら) 今する妹(いも)が うら若み 笑(ゑ)みみ怒(いか)りみ 付けし紐解(ひもと)く (巻・十一・2627作者未詳) 〔現代語訳〕 羽飾りのついた縵を いま頭に巻いている娘は 初々しく世馴れないものだから 笑ってみたり すねて怒ってみたりして つ […]
防人歌にみえる「多摩の横山」の南端あたり、そこがわたしの住んでいるところです。 赤駒(あかごま)を 山野にはがし 取りかにて 多摩の横山 徒歩(かし)ゆか遣らむ (巻二十4417) 近くに新宿駅から神奈川県の小田原駅を結ぶ小田急線が通り、その沿線は映画と民 […]
- 2024年03月15日日めくり万葉集ブログ-万葉からMANYOへ-
- 第21回 大伴家持と万葉集(藤原茂樹)
大伴氏は、祖先神が天孫の伴をしてきた誇り高き一族である。五世紀後半の雄略天皇の代から政治の中枢を担っていたが、六世紀半ば大伴金村(かなむら)の対外政策失敗以降力を落とした。六七二年壬申乱での活躍により息を吹き返したが、奈良時代になると藤原氏の権勢におされてい […]
- 2024年02月28日日めくり万葉集ブログ-万葉からMANYOへ-
- 第20回 続・続・続・続酒の歌(坂本信幸)
賢(さか)しみと 物(もの)言(い)ふよりは 酒飲みて 酔(ゑ)ひ泣(な)きするし 優(まさ)りたるらし (巻3・三四一) 〔原文〕 賢跡(さかしみと) 物言従者(ものいふよりは) 酒飲而(さけのみて) 酔哭為師(ゑひなきするし) 益有良之(まさ […]
- 2024年02月15日日めくり万葉集ブログ-万葉からMANYOへ-
- 第19回 万葉びとと温泉(藤原茂樹)
足柄(あしがり)の 刀比(とひ)の河内(かふち)に 出(い)づる湯の よにもたよらに 児(こ)ろが言はなくに 巻十四3368 相模国歌 (訳)足柄山の土肥の、川沿いのいで湯が、ゆらりゆらり。いかにも、こころが揺れたように、あの娘(こ)が言った […]
- 2024年01月30日日めくり万葉集ブログ-万葉からMANYOへ-
- 第18回 続・続・続酒の歌(坂本信幸)
大伴坂上郎女(おほとものさかのうへのいらつめ)の歌一首 酒坏(さかづき)に 梅の花浮かべ 思ふどち 飲みての後(のち)は 散りぬともよし (巻8・一六五六) 〔原文〕酒坏尓(さかづきに) 梅花浮(うめのはなうかべ) 念共(おもふどち) 飲而後者(のみての […]