まんれきブログ
日めくり万葉集ブログ-万葉からMANYOへ-
- 2023年11月15日日めくり万葉集ブログ-万葉からMANYOへ-
- 第13回 酒の歌(坂本信幸)

味飯(うまいひ)を 水に醸(か)みなし 我が待ちし かひはかつてなし 直(ただ)にしあらねば (巻16・三八一〇) 右、伝へて云はく、昔娘子(をとめ)あり、その夫(つま)を相別れて、望(うら)み恋ひて年を経(へ)たり。その時、夫君(つま)更に他妻 […]
- 2023年10月30日日めくり万葉集ブログ-万葉からMANYOへ-
- 第12回 化粧と眉のいろいろ(藤原茂樹)

振り放(さ)けて 三日月見れば 一目(ひとめ)見し 人の眉引(まよび)き 思ほゆるかも 巻六・九九四 大伴家持 (現代語訳) はるかに空を振り仰ぎ 浮かぶ三日月を見ると ただ一度きり見た人の 引いた眉の形が 思われてなりません 大伴家持 […]
- 2023年10月15日日めくり万葉集ブログ-万葉からMANYOへ-
- 第11回 大伴家持の造酒歌(坂本信幸)

酒を造る歌一首 中臣(なかとみ)の 太祝詞言(ふとのりとごと) 言ひ祓(はら)へ 贖(あか)ふ命も 誰(た)がために汝(なれ) (巻17・四〇三一) 〔原文〕 奈加等美乃(なかとみの) 敷刀能里等其等(ふとのりとごと) 伊比波良倍(いひはらへ) […]
- 2023年09月30日日めくり万葉集ブログ-万葉からMANYOへ-
- 第10回 百代草で父母の長寿を祈る(藤原茂樹)

父母(ちちはは)が 殿の後(しりへ)の ももよ草 百代(ももよ)出でませ わが来(きた)るまで 巻二十・四三二六 遠江国の防人生壬部足国(みふべのたりくに) (現代語訳) 父と母が住む屋敷の裏手に生える百代草(ももよぐさ)その名のように長寿 […]
- 2023年09月20日日めくり万葉集ブログ-万葉からMANYOへ-
- 第9回 兎ねらはり(藤原茂樹)

等夜(とや)の野に 兎(をさぎ)ねらはり をさをさも 寝なへ児故に 母(はは)にころはえ 巻十四・3529 (現代語訳) 等夜の野にうさぎを狙うではないけれど おさおさ ろくに共寝もできないあの娘のために おっかさんにこっぴどく叱ら […]
- 2023年09月10日日めくり万葉集ブログ-万葉からMANYOへ-
- 第8回 軍王の、山を見て作る歌(坂本信幸)

讃岐国(さぬきのくに)の 安益郡(あやのこほり)に 幸(いでま)す時に、 軍王(いくさのおほきみ)、 山を見て作る歌 霞立つ 長き春日(はるひ)の 暮れにける わづきも知らず むら肝(きも)の 心を痛み ぬえこ鳥 うら嘆(な)け居(を)れば […]
- 2023年08月30日日めくり万葉集ブログ-万葉からMANYOへ-
- 第7回 ほととぎすの鳴き声と名前と(藤原茂樹)

信濃なる すがの荒野に ほととぎす 鳴く声聞けば 時過ぎにけり 信濃奈流 須我能安良野尓 保登等藝須 奈久許恵伎氣婆 登伎須疑尓家里 (巻十四3352) 信濃の国にある須我の荒野に泣き始めたほととぎす その声を聞くと もう時は過ぎ去ってしま […]
- 2023年08月20日日めくり万葉集ブログ-万葉からMANYOへ-
- 第6回 うなぎの効用(藤原茂樹)

痩せたる人を嗤咲(わら)ふ歌 石麻呂に 我(われ)物申す 夏痩せに 良しといふものそ 鰻(むなぎ)捕(と)り喫(め)せ 巻十六3853 大伴家持 石麻呂殿に私がものを申そう 夏痩せに効果てきめんと云うことですぞ 鰻を捕っ […]
やすみしし 我が大君の 朝(あした)には 取り撫(な)でたまひ 夕(ゆふへ)には い寄り立たしし みとらしの 梓(あづさ)の弓の 中弭(なかはず)の 音すなり 朝狩に 今立たすらし 夕狩に 今立たすらし みとらしの 梓の弓の 中弭の 音すなり & […]
- 2023年07月30日日めくり万葉集ブログ-万葉からMANYOへ-
- 第4回 「をつ」ということば(藤原茂樹)

天橋(あまばし)も 長くもがも 高山も 高くもがも 月読(つくよみ)の 持てるをち水 い取り来て 君に奉(まつ)りて をちえてしかも (巻十三3245) 天橋文 長雲鴨 高山文 高雲鴨 月夜見乃 持有越水 伊取来而 […]