高岡市万葉歴史館
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(とやまけん たかおかし ふしきいちのみや)
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越中万葉歌を読む

046回「浜辺より わがうち行かば 海辺より」

2021年03月27日

浜辺を通って

わたしが行ったならば、

沖(おき)のほうから

迎えに来てくれないものか、

海人(あま)の釣舟が。

 

 

 

 

 

 

 

 浜辺(はまへ)より わがうち行(ゆ)かば 海辺(うみへ)より 迎へも来(こ)ぬか 海人(あま)の釣舟

大伴家持(巻18・四〇四四)

 

 天平二十年(七四八)三月二十五日(太陽暦の五月一日)、いよいよ家持は田辺福麻呂(たまべのさきまろ)を布勢の水海(ふせのみずうみ)へと案内することになりました。

 その途中で、馬の上で声を出して歌った二首のうちの一首です(もう一首は四〇四五)。

 「海人(あま・漁師)」が海に舟を出して魚を釣っているのを、家持たちは浜辺から見ているので、おそらく当時の役所があった高岡市伏木(ふしき)の地から浜伝いに水海へ向かう途中、現在の雨晴(あまはらし)海岸から氷見市島尾(しまお)あたりで詠んだのでしょう。声を出して歌ったというのですから、きっと家持たちは楽しくて仕方なかったにちがいありません。(新谷秀夫)

 

撮影:濱田信介「朝ぼらけの有磯海」(当館フォトコンテスト令和二年度入選)

 

【さらに詳しく知りたい方へ】

高岡市万葉歴史館編

『越中万葉を楽しむ 越中万葉かるた100首と遊び方』

笠間書院・2014年刊

フルカラーA5判・128頁・定価1000円

 

 

※本文の中で引用した歌の読み下し文は、高岡市万葉歴史館編『越中万葉百科』(笠間書院)によります。