高岡市万葉歴史館
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万葉情報

万葉歌碑サイン設置お披露目会の開催、HP「万葉歌めぐりの旅」公開

2022年07月16日

 令和4年7月15日(金)午前11時より、万葉歌碑魅力発信プロジェクト「万葉歌碑サイン設置お披露目会」を高岡市万葉歴史館万葉体感エリアで開催しました。

 

●万葉歌碑魅力発信プロジェクトとは

 このプロジェクトは、(公社)日本観光振興協会の地域ブランド開発推進事業の選定を受けて、令和3年12月に高岡市が万葉歌碑魅力発信プロジェクト実行委員会を発足し、万葉歌碑を通じた万葉集の魅力発信と観光資源化を図ることを目的としたものです。

令和4年1月5日市長記者会見資料・市長政策部文化創造課

 市内の万葉歌碑12カ所に英訳付きの解説板が新設、同日にウェブサイト「万葉歌めぐりの旅」を開設し、今年の高岡万葉まつりに活用できるよう万葉歌等の英訳付きのリーフレット作成も進めています。

 インバウンドも含めて世界に万葉集の魅力やゆかりの地を発信するため、万葉集などの英訳に取り組むアイルランド出身の翻訳家・作家のピーター・マクミランさんが歌の現代語訳と解説の翻訳を、坂本信幸館長が監修を担当しました。

 

●お披露目会では

 このお披露目会では、角田悠紀市長の挨拶、橘慶一郎衆議院議員のビデオメッセージの紹介、プロジェクトの事業報告(概要・ウェブサイトの公開・歌碑案内サインの紹介)、皆見薫日本観光振興協会常務理事による講評と共に、下記のように坂本信幸館長とピーター・マクミラン氏による解説とミニ講演会も開催しました。

・解説「越中万葉歌碑サインの歌について」

坂本信幸高岡市万葉歴史館長 

・ミニ講演会「万葉歌碑の魅力と観光資源化への可能性」

翻訳家・文学者 ピーター・マクミラン氏(解説・翻訳コンテンツ作成)

角田悠紀高岡市長挨拶

橘慶一郎衆議院議員ビデオメッセージ

橘慶一郎衆議院議員ビデオメッセージ

ホームページ「万葉歌めぐりの旅」

伏木周辺万葉歌碑マップ

伏木周辺万葉歌碑マップ

 

●解説・ミニ講演会では

 坂本館長は、「山色渓声古今なし。『万葉集』の歌は現場性が強く、実際の光景に接する中から生まれ来たものであり、歌枕の土地をたどる文化は、日本が誇るべき独自の旅の文化である」と、渋谿(しぶたに)・つままなどの越中万葉歌や万葉歌碑などを例に解説。

 また、マクミラン氏は、自身が体験された雨晴海岸や二上山などの高岡の景観のすばらしさを語りつつ、文学のある海外の街との姉妹関係を結ぶなどして万葉集を世界に発信する出発点とし、「歌碑がある景観を守り、ここまで千年保ってきた万葉の文化を、このあと次の千年に持たせるのは私たちの責任。ここが出発点、始まり」と熱弁。

 今回の高岡来訪では、万葉歌碑のビデオ収録も行ない、100万人の読者がいるイギリスの経済紙「フィナンシャル・タイムズ」にこのプロジェクトや高岡市の観光記事を書き起こしたいとのことで、日米の懸け橋として知られるケネディ大使も楽しみにしておられるそうです。

 

●奇跡的に晴れた除幕

 このプロジェクトを祝福するように、朝から降り続く雨も奇跡的に止んで、当館前庭にある「二上山の賦」の歌碑案内サインの除幕も無事決行することができました。

 

 

 橘議員のビデオメッセージで、柿本人麻呂歌集の「天の海に雲の波立ち」を朗唱されていたことに、マクミラン氏が非常に感激されたのが印象的でした。